これだけで見違える!「わかりやすい文章」が書ける7つのルール

 

 

「わかりやすい文章」とはどんな文だと思いますか?

いろいろな定義があり一概に言えるものではありませんが、わたしは、読み手を疲弊させない文だと考えています。

 

 

わかりにくいから疲れる、わかりやすいから疲れない、というシンプル

 

 

文を追うのと同時に、文意が頭のなかにスーッと入ってくる。そんな感覚を覚える文章は、「文を読む速さ」と「文を理解する速さ」の時間差がない文章ともいえます。

さっと読んだだけで、何を言わんとしているかわかる。あるいは容易にイメージできる。──これは読み手の読む速さに、理解する速さが追いついているからできることです。

文章を読む速さと、理解する速さの時間差がない文章は、読み手の思考・想像力を広げ、理解を助けます。なにより、読んでいて疲れにくい。

一方、読む速さと理解する速さの時間差がある(わかりにくい文章の)場合、一読しただけでは、内容を把握しづらいことが多いです。

するとその都度、読み返す手間が発生します。そうしたストレスは読み手の脳を疲弊させ、「わかりにくい」につながります。

読んでいて徒労感にも似た「嫌な疲れ」をともなう文章は、記事のテーマのせいでも長文だからでもありません。シンプルに「文章がわかりにくい」のです。

 

わかりやすい文章にする、最も簡単な方法は「一文を短くする」こと

 

 

わかりやすい文章を目指すうえで、いちばん簡単なのは、「一文を短くする」ことです。

一文が長くなりがちな人は、一つの文でたくさんのことを伝えすぎる傾向があります。

記事のライティングに限らず、日常会話やLINEのメッセージでも、常に「一文を短くする」意識を持って書くようにするといいですね。

すると段々、「なくても意味合いは変わらないから削る」「そもそも余計な言葉は入れない」が前提になっていき、おのずと短くシンプルな文章になっていきます。

文章のぜい肉を削ぐことでリズム感も出てくるので、読みやすさも向上しますよ。

 

実務的なWEBライティングの文章では「わかりやすい」を最優先

 

 

私たちが日常的に触れる文章の多くは、実務的なWEBライティングの文章です。

・仕事のメール文

・TwitterやLINEなどSNSのメッセージ

・提案書・企画書などのビジネス資料

・日報や報告書

・個人ブログ

・ニュースサイトの記事

などなど……。

 

これらの文章では基本的に、読み手が知りたい情報だけを的確かつ簡潔に示すこと、が求められています。

そのため、書き手の心情や比喩、あるいは対句といった「技巧」を凝らされると、かえってややこしくなります。

「知的っぽい感じ」は出せても、読み手の脳を疲弊させ、結果的にわかりにくさが増すのであれば意味ないです。

そもそも小説や文芸の世界ではないので、実務的なWEBライティングの文章世界では「わかりやすさ」を最優先です。技巧や個性は必要であれば足す、くらいでいいと思いますよ。

 

ユーザーが読む/読まないを判断する時間は「約20秒」

 

 

米国の大手コンサルティング会社 「Nielsen Norman Groupの調査によると、ユーザーの多くが、訪れたWebページを読むか読まないかを、10秒〜20秒の間に判断しているそうです。

もしこの間にユーザーが受けた印象が、「前置きが長い。結論を早く言えよ」とか「冗長でわかりにくい文章だな」とかだった場合、「読まない」と判断する確率はぐんと上がりそうですよね。

「冒頭の20秒間をどう対処するか、で成否が決まる」の危機感を常に持って筆を走らせれば、「一文を短くする」の重要性をより理解できるのではないでしょうか。

   

これだけで見違える!「わかりやすい文章」が書ける7つのルール

 

 

多すぎても萎えちゃうので、今回はキリよく「7つ」に絞りました。

 

①:読みやすい一文の目安は「40〜60文字以内」

 

 

コピーライティングの世界では、「一文が長いのはご法度」と言われることがあります。

理由は主に2つです。ひとつは、ぱっと見で読みづらそうな印象を与えるから。もうひとつは、大半の人は流し読み(自分に関係があると思う箇所だけを拾って読む)するからです。

一文が長いなと感じると、「読むのに時間かかりそう」とか「理解するのにエネルギー要るな」といった印象になり、離脱される確率が高まります。

では、一文の文字数はどれくらいが適切なのか。ブログなど実務的なWEBライティングの文章では、「40〜60文字」を目安に考えるといいでしょう。新聞記者には、一文の長さは40~60文字以内というルールがあるそうです。

 

文字制限がかかると、余計なことまで書いている余裕はありません。おのずとシンプルな言葉や表現を選ぶようになり、「ここは削れる」の判断も早くなっていきます。

もちろん、記事の目的や内容、掲載媒体、読者層などによっても、適切な一文の長さは違ってきます。60文字以内に収まらなかったからと無理に削ると、かえってわかりにくくなる場合もあります。

読み手に親切で、わかりやすい長さだと思うのなら、60文字を超えても問題ありません。一文を短くするのは、「わかりやすい文章」にするための手段であって、目的ではないからです。それでも長さが気になる場合、次の段落の文章を短くするなどでバランスを取るといいでしょう。

 

②:文章の原則は「一文一義」

 

 

「一文一義」とは、一つの文中では一つの事柄だけについて書くということです。

言いたいことを一つに絞ると、文章はおのずと短くなります。読み手の読む負担も減り、誤読や論理破綻も起きにくくなります。

ただし、「すべての文を短文にバラす」という解釈はちょっと極端です。前後のつながりが悪くなって、かえってわかりにくくなる場合もあるので、復文で残したほうが読み手にとってわかりやすいと思うのなら、一文一義にこだわらなくてもOKです。

ただ一文一義は、構成・見た目的にシンプルになるので、読む人によっては、淡白、単調な印象を与える場合があります。ときに復文を織り交ぜるなどでメリハリをつけ、ページチェンジできるとベターです。

 

③:読み手の「頭の中にない言葉」はなるべく使わない

 

 

日常的に使わない、馴染みがない言葉や表現

✔ 聞いたことがない、意味がわかりにくい専門用語・業界用語

✔ 「これ、なんて読むの?」となる難読漢字

 

こうした言葉はなるべく使用しないか、身近で平易な言葉に言い換えられないか検討しましょう。

とくに専門用語や業界用語などは、その記事内容における知識や経験が乏しい読み手にとっては馴染みが薄く、「頭の中にない言葉」です。

「???」の多い文章は考えさせる負担を強い、ストレスを与えます。さらに読み手の貴重な時間を奪うことにもなります。

できるだけ読み手の「頭の中にある言葉」で伝えようとする配慮が、わかりやすい文章を書くためには必要なのです。

 

とはいえ、専門用語や業界用語を使うなって話ではありません。用語を使わなさすぎるのも、それはそれでわかりにくくなります。

あらかじめターゲット(読者層)が絞れていて、読み手の前提知識(専門性)が期待できる場合、むしろ積極的に使ったほうが読み手の理解を助けるでしょう。

あえて使うことで読み手に、「この書き手は専門性がある」「自分と同じ業界の人だ」といった安心感や親近感にもつながりやすいのです。

基本的には誰が読んでも「???」のない文章を心がけたいものですが、ケースバイケースで調整する柔軟さをもっておきたいものですね。

 

④:一つの段落に複数の話題を盛り込まない

 

 

②:文章の原則は「一文一義」と紐づく話ですが、どんな記事にも段落ごとに「メインとなる話題」があります。

しかし、一つの段落に話題がいくつもあったらどうでしょうか。おそらく情報がごっちゃになって、「え、何の話?」「〇〇はどうなったの?」と混乱するでしょう。

文脈から別の話題に切り替える必要がある場合、段落を変えてから切り出すべきです。一度区切りをつけてあげることで、読み手は「この話題はここで終わりか」と認識し、情報を整理しやすくなります。

 

そもそも忘れてはいけないことがあって、伝えたいことを書こうとする書き手と、そのメッセージを読み取ろうとする読み手では、「思考の前提」に差があります。

そのため、一つの文中に話題をいくつも盛り込んでしまうと、どれがメインかわからなくなってしまいます。内容もブレてしまうので読み手は混乱します。書き手の思考に対し、読み手の思考が追いつかなくなるのです。

なので段階を踏んで、情報を一つずつ確実に手渡していくことが大切です。「まずはこちらからどうぞ」「続いてはこちらです」「最後がこちらになります」といった具合に、ひとつずつ手渡し、順を追って説明していきましょう。そうすれば、わかりにくい文章にはなりにくいはずです。

 

それに書き手も一つの話題に絞って書いたほうが情報を整理しやすく、混乱を避けることができます。

一つの段落に複数の話題を盛り込まない文章は、読み手だけでなく、書き手にとってもやさしい文章だといえます。

   

⑤:要点を箇条書きすると、直感的に伝わる

 

 

要点が「箇条書き(リスト形式)」で整理されていると、ぱっと見で理解しやすいですよね。

箇条書きにすることで論理をショートカットでき、要点が直感的に伝わり、記憶にも定着しやすくなります。

たとえば、以下のようなメール文章があります。

 

斉藤部長、お疲れさまです。相談していた山田製鉄所(決済者:川上常務)との契約更新の件なのですが、3月1日の木曜日、15時から16時30分までの90分でミーティングルーム「D」を抑えたので同席をお願いできますか?

 

一文一義の原則に沿って、「日時」「場所」を箇条書きにするとこんな感じです。

↓ ↓ ↓ 

斉藤部長、お疲れさまです。

相談していた山田製鉄所との契約更新の件、以下で調整しました。

・【日時】3月1日(木)15:00~16:30(90分)

・【場所】ミーティングルーム「D」

・【先方決済者】川上常務

同席をお願いできますか?

 

スッキリして見やすく、内容も頭に入ってきやすいのではないでしょうか。アポの内容をメールでやり取りする機会って多いですし、読み間違いを防ぐ施策としても、箇条書きは有効です。

文章を書いていると、「言葉だけでは説明しづらい」「これだと伝わらない気がする」といった箇所が出てきますよね。

そんなとき、箇条書きにするだけであっさり解決したりします。並列表現をよく使う文章では一文も長くなりがちなので、積極的に使ってみましょう。

また、表や図、画像(写真・イラスト)などを使って説明するのも有効です。何でもかんでも言葉の力で表現しようとするから、視野や表現の幅が狭まり、わかりにくくなります。

重要なことは、「どう文章に落とし込むか」ではなく、読み手にとって親切で、いちばんわかりやすい手段で伝えているか、ですよね。

 

⑥:「見出し文字数は『15.5文字』が最適」という説

 

こちらネタ元があって、「Yahoo!ニュース」トピックスの見出しの文字数が、最大15.5文字に設定されているのに準拠した説です。

 

【出所】 Yahoo! ニュース トップよりスクリーンショット

 

(中略)調査では、Yahoo!ニュース トピックスの見出しを13.5文字から16.5文字まで複数用意し、それぞれの見出しを認識する速さと、記事内容を正確に理解できるかどうかという点を調べました(ヤフー株式会社社員149人を対象に実施。参考情報として一般ユーザー1000人へのアンケート調査)。

調査結果では、記事内容を正確に理解できる見出しか、という点については15文字以上の評価が高く、見出しを認識する速さについては明確な差異が認められない、との傾向がみられました。

この調査結果を受け、見出しの文字数を段階的に拡大する方針を定めました。まず、2021年4月にそれまでの最大13.5文字から14.5文字に変更しました。その際のユーザーのみなさまの反応を参考に、文字数をどのぐらい増やすかを検討した結果、最大15.5文字にすることを決定しました。 

【出典】「Yahoo!ニュース トピックスの見出し文字数を最大15.5文字に変更します」 より

 

人が瞬間的に見出しを認識し、その記事内容を正確に理解できる見出しの文字数として、「15.5文字」を目安にしておくと、タイトリングにも役立つでしょう。

もちろん、記事の内容や読者層、掲載媒体、デバイスごとでの見え方などによっても、最適な文字数の基準は変わってきます。

短いのに越したことはないですが、短さにとらわれすぎると書き手しかわかってないようなビミョーな見出しをつけてしまうので注意です。

   

⑦:主語と述語を近づける

 

 

日本語という言語は、SOV(主語・目的語・述語)という特有の型をしています。その構造上、述語(動詞)が最後にくるので、多くの情報が入って一文が長くなるほど、主語と述語の距離も離れていきます。

主語と述語の距離が遠いと、「その文章の主語が誰(何)か?」「誰(何)が、どうしたのか?」がわかりにくく、文意を読み取りづらいのです。

そこで一文を短くし、主語と述語の距離を近づけることで文意が読み取りやすく、誤読や論理矛盾も起こりにくくなります。

 

「ちょっと何言ってるかわからない……」って感じだと思うので、例を挙げます。

こちらの文章、最後まで読めばわかるのですが、主語は「私(語り手)」で、述語は文末にある「感じていた」です。

 

社内アンケートの結果から、弊社が創業当初より掲げてきた経営方針は、働き方改革や多様な価値観、柔軟な働き方を求める若い世代の社員には窮屈であることがわかり、改変について話し合う場を設ける必要があると感じていた。

 

この文章の趣旨は、私(語り手)が、話し合いの場を設ける必要性があることを「感じていた」という感情を伝えることです。

でも最初に「社内アンケートの……」で始まっていることもあって、最後まで読まないと、誰が何をどうしたのかがわかりません。主語と述語の距離が遠いので、文意を読み取るのにも時間がかかるのです。

そこで主語と述語の距離を近づけると、こんな感じになります。

↓ ↓ ↓

私は、弊社の経営方針の改変について、話し合いの場を設ける必要があると感じていた。

というのも社内アンケートの結果から、創業当初より掲げてきた経営方針が、働き方改革や多様な価値観、柔軟な働き方を求める若い世代の社員には窮屈であるとわかったからだ。

 

一つだった文章を、「感情」と「理由」の2つの文に分けて説明しています。最初に、主語の「私は」を持ってきて、述語の「感じていた」との距離が近くなったことで、誰(何)がどうしたのかが、わかりやすくなりました。

主語と述語の距離が離れても、文意をまったく読み取れないってことはそうそうないですが、ねじれた印象から、読み手に違和感、ストレスを与える場合があります。

「一文を短くすること」により注意をはらうためにも、日本語特有のSOV型事情を頭の片隅においておくといいですね。

 

 

ご精読ありがとうございました。「文章のキホン」ともいうべき内容なので、気づきは少なかったかもしれません。

ただ、自分なりに「わかりやすい文章とは?」を突き詰めることは、「わかりやすい文章」を目指すうえで必要なトレーニングだと思います。

本記事が、わかりやすい文章を書きたいあなたの、一助になればうれしいです。

 

 

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HiraQ編集者/WEBライター/WEBデザイナー
都内の某広告代理店に勤務。Web広告の編集やライティング、デザインに従事。ブログでは主に、Webライターやブロガー、Webデザイナーに役立つ記事をゆるく発信してます。出身は山梨、いて座のO型、猫派。サッカー好きのPSGサポです。