個人ブログを運営している人なら、投稿した記事ページの「更新日」を表示するかしないかで、一度は悩んだことがあるかと思います。
先に結論から言うと、更新日を表示したほうがいいかは状況によります。よって一概にどちらが良いとは言い切れませんが、簡単な判断軸としては、
場合は、「更新日は表示したほうがいい」と考えられます。
いずれにせよ、書き手の都合優先で、ブログ記事の更新日を表示するかしないを選ぶのではなく、あくまでユーザーファーストの観点から判断する問題だと言えるでしょうね
人は古い情報より新しい情報を好む
あなたが記事の時事性や即時性、正確性が重要なブログサイトを運営しているのなら、基本的には更新日は表示しておくべきでしょう。
というのは、人は古い情報よりも新しい情報を好み、信頼する傾向があるので、ページ更新日の表示が直近であるほど、ユーザーは「鮮度の高い情報」だと認識するからですね。
ブログやSNS、ニュースサイトといった更新頻度の高いコンテンツの場合、記事の公開日や更新日をチェックをしたうえで、読むかどうかを判断するユーザーは少なくありません。
実際、Googleもこうしたユーザー心理を重視しており、更新頻度の高いページを優先的に扱う傾向がみられます。
Googleに評価されやすいコンテンツとは?
Googleのランキングシステムは、「E-E-A-T(専門性、エクスペリエンス、権威性、信頼性)」で表される品質を満たしたコンテンツを評価することを目的としています。
そのためE-E-A-Tの要件を満たす内容を用意し、UX(ユーザー体験)を充実させるコンテンツを意識して作成する必要があります。なおE-E-A-Tのコンセプトについては、Google 検索セントラル ブログ で確認してみてください。
E-E-A-Tの要件を満たす内容であれば、公開日や更新日が古いページでも、上位にランクインすることは可能です。
ただし、Googleは新しい情報を優先し、その情報を検索結果の順位に反映させることで、検索結果の精度や利便性を高めようとしています。
というのも高品質なコンテンツでも、公開時の内容をそのまま放置したままでは、時勢や競合の変化についていけず、徐々にユーザーのニーズを満たす内容から乖離していくからです。
そうならないために、適宜新しい情報を追加したりして、UXを充実させる内容を維持する必要があります。
その点において、記事の更新日を表示するというのは、検索エンジンに「ユーザーのニーズを満たすために、アップデートを行っています」というアピールになり、情報の新鮮さを示す目安にもなります。
そのため更新日の表示は、検索エンジンにおける重要な評価要素の一つとなり得ることから、自然検索(広告を含まない検索結果)にも好影響を与える可能性が高いと考えられるのです。
検索結果に表示される「署名日」について

検索結果で表示される記事タイトルの下部に出ることがある “2024/02/25” といった日付は、「署名日」と呼ばれる情報です。
これはウェブページが公開または更新された日付であることを、Googleが推定した日付になります。
この署名日は、常に表示されるものではなく、ユーザーにとって役立つ情報と判断された場合にのみ表示される仕組みになっています。
検索結果にて表示される署名日が新しいほど、情報の鮮度の高さをアピールできるため、新しさにこだわるユーザーにとっては魅力的に映るでしょう。
言い換えれば、署名日の日付が古いほど、新しさにこだわるユーザーにとってはマイナスに働き、ページ誘導を促しにくくなると考えられます。
「署名日」とは、ウェブページが更新または公開されたと Google が推定した日付のことです。
ウェブページや動画の署名日を Google が判定できる状態にあり、この情報がユーザーの役に立つと判断された場合は、検索結果にこの情報が表示されることがあります。
署名日を判定するために Google が参照する情報を指定できます。
1つの日付要素だけに依存すると問題が生じやすいため、Google は複数の要素を基に判定しています。
つまり、複数の要素を検討して、ページが公開された日または大幅に更新された日をできるだけ正確に推定するようにしています。
【引用】Google検索セントラル:Google 検索で署名日に影響を与える
なお、「1つの日付要素だけに依存すると問題が生じやすいため、Google は複数の要素を基に判定しています」と公表されているように、更新頻度の高いページで、更新日が常時表示されているからといって、署名日が必ず表示されるわけではありません。
ただし、ページの最適な日付をGoogleに認識させやすくするうえでは、最終更新日が表示されているというのは、重要な要素の一つになるとみていいでしょう。
ちなみに署名日は、ウェブサイトにおける投稿記事のような、更新頻度の高いページほど表示されやすく、一般的に更新頻度の低い「FAQ」や「お問合せページ」などの固定ページでは、検索結果画面にて署名日が表示されることは稀なようです。
SEOをうまくやるのに最も重要なこと
Googleのサーチ・アドボケートであるジョン・ミューラー氏は、「SEOをうまくやるのに最も重要なことを1つ挙げるとすると何?」という質問に対し、以下のような見解を述べています。
The single most important thing about SEO is…well, that there is no single most important thing to SEO and number one ranking.
Google has a lot of systems that look at many different elements.
Simply put, this means you don’t have to hyper-focus on…Links or Meta tags or keywords in headings or Word count.
Instead, take a step back and look at the bigger picture.
Check out our ranking systems documentation,read the questions you could ask yourself, and think about ways that you could improve your site holistically.
Know that in the end,search engines are not looking to spot that single most important SEO-thing,instead, they’re trying to provide a fantastic user experience for users who are looking for your site.
Ranking systems will evolve, but the focus on users will remain.
Now you’ll have great SEO, because…
【出典】Google Search Central:What is THE most important thing for SEO?
ざっくりまとめると、以下のような感じ。
・SEOにおいて、大切なたった1つの重要なことなんて存在しない。
・Googleの検索ランキング表示システムは非常に複雑で、常に改良が行われている。
・コンテンツは、多種多様な要素を総合的に踏まえて評価されるため、個別ではなく、全体像を把握して設計することが大事。
・上位表示をねらう施策を講じるにしても、「リンク」「メタタグ」「キーワード」「見出しの数」「文字数」といった一つひとつの要素に執着しすぎる必要はない。
・Googleのランキングシステムを理解するためには、Google 検索セントラル(旧称 Google ウェブマスター)などの各種ドキュメントを参照しながら、ユーザー視点とあなた自身への問いかけ、包括的に改善する方法を考えることが大切だ。
・究極的に、検索エンジンは何かを求めて検索しているユーザーに、“素晴らしい体験”を提供することを目指している。
・ランキングシステムはこれからも進化し続ける。だが、ユーザーファーストの大前提は永久に不変である。
要は、ユーザーの訪問動機に則った情報を的確に返して、満足度の高い体験を提供するコンテンツを作成することが本質で、「Googleはそうした真摯な姿勢で運営するサイトを評価します」といった解釈になるかと思います。
ちなみにGoogleは、更新頻度と検索順位の関連性について具体的な公表をしてませんし、「更新頻度を高くすれば上位表示される」という単純な話にはなりません。
ただし、ミューラー氏のコメントには、「コンテンツは、多種多様な要素を総合的に踏まえて評価されるため、個別ではなく、全体像を把握して設計することが大事」とあります。
この部分から、コンテンツの質が検索順位に直接的な評価を与え得るものでも、更新頻度にも評価を得たり、ユーザーへの価値を生じたりする側面があると読み取れます。つまり間接的には、SEOや集客に好影響を及ぼし得ると考えられるのです。
ただし、何一つ手を加えずに、更新ボタンを押して日付だけ新しくするような行為は、ユーザーならび検索エンジンを欺く行為とみなされる可能性があるので、Googleに悪質だと判断されかねないような行為には、注意すべきでしょう。
まとめ:結局、記事の更新日付は表示すべきなのか? 【ブログ・WordPress】
■ユーザー視点を優先する
更新日を表示するか非表示にするかは、書き手都合ではなく、ユーザーファーストの観点から行うべき。
■人は古い情報より新しい情報を好む
人は古い情報より新しい情報を好み、信頼する傾向がある。そのため、更新日が直近であるほど、「鮮度が高い情報であること」をユーザーに示すことができる。
■Googleのランキングシステム
Googleは「E-E-A-T(専門性、経験、権威性、信頼性)」で表される品質を評価する。これらを満たすコンテンツであれば、公開日・更新日が古くても、上位にランクインする可能性がある。
■高品質なコンテンツの重要性
高品質なコンテンツであっても、適宜修正を行わずに放置していると、時勢と競合の変化に付いていけなくなり、UXを満たすことが難しくなる。
■検索結果の署名日
Googleが推定したウェブページの公開日または更新日である「署名日」の表示は、日付を出すことがユーザーにとって有益と判断された場合に表示される。
■SEOの本質
SEOにおいては、リンクやメタタグ、キーワードといった個別要素に過度な依存はせず、全体像を把握してコンテンツを設計することが重要。Googleのランキングシステムは進化し続けているが、ユーザーに素晴らしい体験を提供することが、上位表示を狙ううえで最も重要な評価基準であることは不変である。
というわけで、絶対に表示したほうがいいとも、しないほうがいいとも言い切れないのが、ブログの更新日ですが、簡単な判断軸として、ユーザーの利便性を第一に考えることが大切です。
仮に、更新日を表示することが運営側にとって不都合な要素になり得る場合でも、ユーザーの満足度を高めることにつながるのであれば、表示すべきでしょう。
そのほうが結果的には、コンテンツの質を高めることになり、あなたのためにもなるはずです。
ありきたりな結論にはなりますが、結局はユーザーの視点を第一に考えたコンテンツを作成することが、長期的に見て最も有効なSEOになります。
更新日の表示もそのうちの施策の一つなので、書き手の都合で決めずに、ユーザー視点を優先して判断するようにしたいものですね。

ご精読ありがとうございました。
本記事が、「更新日の日付は表示したほうがいいのか?」で迷った際の判断軸の一つとしてお役に立てば幸いです。
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