【合格率30.7%】YMAA認証マーク資格試験に勉強期間1日で挑んだ結果【薬機法・医療法】

 

YMAA認証マーク資格試験」とは、一般社団法人薬機法医療法規格協会が主催する薬機法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)と医療法(医療広告ガイドライン)に適合した広告の認証資格制度です。

認証マークを取得することで、美容・医療広告の取り扱いにおいて、適切なリスク管理を行うことができる知識と能力を有する者と評価されます。

 

 

医療広告は、販売事業者や医療機関だけでなく、広告代理店や広告担当者も規制の対象です。よって違反が認められた場合、是正命令や罰則が科される可能性があります。

YMAA認証マーク資格試験は国家資格ではありませんが、医療広告に関する法的知識を有し、適切なリスク管理を行える能力があることが示すツールとなることから、美容・医療広告に携わっている人、今後携わる可能性がある人にとっても役立つ資格と言えるでしょう。

 

美容・医療広告の規制は、とりわけ厳しくなっている

 

2021年8月に施行された改正薬機法により、医薬品、医薬部外品、一般化粧品、医療機器、再生医療などの商品やサービスを扱う美容・医療広告は、他の広告に比べて特に厳しい規制の下に置かれています。

医療行為は、人の生命や身体に直接関わるため、虚偽や誇大表現を含む不当な医療広告によって誘導され、不適切なサービスを受けることは、他の種類の広告に比べて被害が大きくなる可能性が高いです。これは、医療広告が持つ潜在的なリスクとその影響の重大さを反映しています。

一般消費者(患者)が複数の医療広告から情報を得て適切な判断を下すことは非常に難しく、提供された情報を鵜呑みにしがちであるから、結果として被害を受けやすい傾向にあるのです。

このような背景から、不当な医療広告から利用者を保護するために、薬機法や医療法(医療広告ガイドライン)における表示義務の明確化や罰則の厳格化などの法的な整備が進められ、消費者保護を強化し、医療広告における信頼性と透明性を高めることが目指されています。

 

YMAA認証マーク資格試験を受験したきっかけ

 

筆者は広告代理店勤務で、主にWEB広告のライティング・デザイン業務に従事していますが、美容・医療系の広告案件をメインに扱うようなポジションではありません。

ただし過去に製薬会社の健食記事広告や美容医療機器(メンズエステ)の記事広告、医療広告ポータルサイトのリニューアル案件を担当したことがあったので、「最低限の知識ならある」といったレベルです。

また、わたしが少し前に受験した景表法務検定試験もそうですが、現時点で自分がどれくらい薬機法や医療法(医療広告ガイドライン)を理解できているか可視化しておきたいと思っていたので受験を決めました。

 

YMAA認証マーク資格試験は比較的新しい資格試験なのでご存知でない方もいらっしゃるでしょうが、株式会社サイバーエージェント、バリューコマース株式会社、株式会社マイベストなどの有名企業がこの認証マークを取得しており、団体認証マークの取得企業としても認知されています。

YMAA団体認証マークの概要と目的については、 こちら のページを参照ください。

薬機法、景表法が厳しくなる中、健康食品や化粧品などを販売するメーカー企業やその広告を取り扱う広告代理店は、消費者や行政、株主に対し遵守指針を示さねばなりません。

広告担当個人による判断では、ちょっとした薬機法の解釈の違いが大きな犯罪に繋がりかねないのが現状です。 消費者に安全な商品広告を配信すると同時に自社を守るために薬機法医療法規格協会では薬機法、景表法の知識が必要な業種をご紹介いたします。

薬機法、景表法を遵守している企業の証として、これら業種を採用している企業には、企業としてのブランディングと行政指導へのリスクヘッジ、就労者の守る観点として団体認証の取得を推奨いたします。

【出典】一般社団法人薬機法医療法規格協会:薬機法・医療法・景品表示法・特定商取引法を遵守した広告の証

 

インターネット広告の国内市場規模(※1)は、2022年に3兆912億円と、マスコミ4媒体(テレビメディア、新聞、雑誌、ラジオ)の2兆3,985億円を上回っています。

(※1) 総務省:令和5年度 広告 第2部 情報通信分野の現状と課題 第3節 放送・コンテンツ分野の動向(2) 広告 より参照

ネット市場は今後も成長が見込まれますが、アドベリフィケーション(ネット広告のリスク管理)や不当表示(誇大広告や虚偽広告など)の問題は引き続き存在するものと考えれます。

この状況を背景に、薬機法や医療法(医療広告ガイドライン)に詳しい人材への需要が増えると思われ、YMAA認証マークの知名度や価値が高まると個人的には見ています。

 

「知らなかった」では免れない

 

薬機法や医療広告の規制は、広告主である販売事業者や医療機関だけでなく、広告代理店や広告担当者も対象となります。

薬機法や医療法に違反すると、広告主だけでなく、ライターやデザイナー、広告代理店も責任を問われる可能性があります。「知らなかった」「意図していたことではなかった」では免れません。

2020年には、薬機法に違反した健康食品のアフィリエイト広告を出稿した広告主だけでなく、広告代理店や制作会社の関係者も訴追される事案も発生し、WEB広告業界に大きな衝撃を与えました。

違反が認められると、勧告や指導、是正が命じられる場合がありますが、悪質な場合は以下のような罰則が科される可能性があります。

■薬機法 (管轄;厚生労働省・警察)
└最大3年以下の懲役または300万円以下の罰金、またはその併科

■医療法(管轄:保健所・警察)
└6カ月以下の懲役または30万円以下の罰金

薬機法や医療法では一般的にあまり知られていない細かな規定が多いものの、広告主や制作者(広告代理店、ライター、デザイナーなど)が違反していること自体に気付かず、進行してしまっている事例が散見されます。

改めて医療行為は非常に専門的であり、人の生命や健康にかかわるものが多いということを強調するとともに、「知らなかった」では免ないと肝に銘じる必要があるでしょう。

 

“リーガルマインド”を身につける必要性

 

違反リスクを減らすためには、インターネット広告運営者や商品企画者、広告デザイナー、ライター(ブロガー)などの当事者に、柔軟で的確な判断力、つまり “リーガルマインド(法的思考力)” が求められます。

ライターの場合、クライアントの要望に沿ったライティングを行うだけでなく、法を遵守した適切な広告表現を提案し、リスク回避と両立させる必要があります。

薬機法や医療法(医療広告ガイドライン)を理解し、適切な広告表現や法務知識を習得するというのは、一般消費者(患者)に正確な情報を提供するだけでなく、広告主や制作者の信頼を守るためにも必要です。

YMAAマーク取得者は薬機法や医療法の知識を有していることを示すツールになることからも、美容・医療広告に携わる広告管理者やライター、デザイナー、商品企画者、営業担当者などにとって取得価値の高い資格と言えます。

また、YMAAマークを取得している従業員が多い広告代理店では、YBマーク、MBマークの取次代理店資格の取得も可能であり、他社との差別化や知識保有のアピールにつながり、従業員の知識向上や管理体制の強化にも役立つでしょう。

 

試験概要について

 

一般社団法人薬機法医療法規格協会の公表によれば、YMAA認証マーク資格試験の合格率は30.7%です。

受験者の大半が法務関連業務に従事していると考えると、難易度的には「やや難関」でしょうか。

 

 

なお出題範囲については記載がなく、薬機法・医療法分野ともに全般となる模様です。

本試験は こちら のページから受けられます。

 

受験費用は無料ですが、YMAAマークを発行する場合には別途6,600円(税込)が必要です。

受験資格は特になく、事前の申し込み手続きは不要です。オンライン試験なので、自分の都合の良いタイミングで受験することができます。

また、不合格でも再受験が可能です。合格率は30.7%と比較的低いですが、受験のハードルは激甘でした。

問題形式は二択一型の全59問で、ランダムに出題されます。正答率が90%以上で合格となります。

公式サイトには教本の指定や勉強法に関するアドバイスといったものは提供されていませんが、本試験を受験すると、『YMAA認定試験受験マニュアル(医療法分野/薬機法分野)』という特典資料をダウンロードできるようになります。

この資料はテキスト情報のみで、要点がシンプルにまとめられているため、比較的読みやすかったです。1回で合格したい場合は、先に受験マニュアルをダウンロードし予習してから挑んだ方が、学習効率はいいかもしれません。

 

試験対策にやったこと

 

YMAA認証マーク資格試験は、不合格になっても何度でも再受験が可能です。そのため、初回は落ちる前提で、様子見で受けるのもアリだと思います。

ただし再受験した場合、おそらく重複する問題が出てくるでしょう。わたしの受験目的は、現時点での薬機法と医療法(医療広告ガイドライン)の知識習熟度を図ることであり、「一度受験済み」のバフがかかった状態で合格できても微妙だと思ったので、勉強期間を1日(約6時間)おいた上で挑むことにしました。

わたしが実際に試験対策としてやったのは、仕事上仕入れた薬機法・医療法に関する資料やセミナー動画などを活用した学び直しです。記憶を呼び覚ましながら、全体を浅く広くさらいました。

ちなみに以下の資料やサイトは、本試験の対策に非常に役立ちました。参考までにリンクを記載します。

 

勉強期間1日で【合格率30.7%】に挑んだ結果

 

59問中56問正解で、無事合格と相成りました!

認証マークは、名刺やメールの署名につけることができます。

 

認証マークを活用することで、薬機法や医療法について自主的に学んでいる姿勢や、美容・医療広告での表現やルールに関する知識を企業や広告主にわかりやすくアピールできます。

 

 

なおマークを表示できる場所について、公式サイトでは以下のように記載されています。

Q:マークを表示できる場所

マークを表示できる場所はマークの種類によって異なります。

■YBマーク、MBマーク
WEBサイト、商品、説明書、店頭、宣伝や広告用資料、契約約款、封筒・便箋・はがき、名刺、メール署名など

■YMAA個人認証マーク、KTAA個人認証マーク
名刺、メール署名など

■YMAA団体認証マーク、KTAA団体認証マーク
WEBサイト、事業所や店頭、宣伝や広告用資料、契約約款、封筒・便箋・はがき、名刺、メール署名など

詳しくはこちらをご覧ください。

【出典】一般社団法人薬機法医療法規格協会 よくある質問 – マークの表示 –

こちらを見る限り、たとえば個人ブログやSNSアカウントのプロフィールなどで、YMAA個人認証マークを表示して使うといった活用法は可としてないようなので、そういった使い方を想定している場合はご注意を。

【追記:2023/1/5】

なお、「名刺、メール署名など」の含みが気になったので、公式サイトに問い合わせてみたところ、以下のような回答がありました。参考までに掲載しておきます。

個人認証マークの使用範囲については個人のメール署名・取得者様の名刺にご使用いただけます。個人認証取得の旨や認証番号を文章にて記載いただくことは問題ございません。

また、認証マーク画像については取得者様の個人が運営されるサイトであれば掲載は問題ございません。

note等、SNS・webサイトの運営元が取得者様と異なる場合はデザインデータの掲載は不可となります。

 

僭越ながらアドバイスを

 

本試験の難易度について、客観的に見てもそこまで高くないと感じました。薬機法・医療法分野ともに基本的な内容を問われるもので、難解な問題やトリッキーな問題もなかったように思います。

ただし、「誰でも受かる」というものではありません。これまで薬機法や医療法に携わってこなかった人が初めて受験する場合、ある程度の準備期間は必要でしょう。

わたしからアドバイスするとしたら、難しい部分はそこまで掘り下げなくてもいいので、全体を浅く広く理解することです。出題範囲が絞られていないので、全体的に網羅しておかないと初見の問題に全く対応できなくなるためです。

「内容理解よりもとりあえず合格したい」という実績入手に重きを置くのであれば、『受験マニュアル』を徹底的に読み込むのが近道だと思います。実際、マニュアルの内容をさらっておけば即得点につながるものが多く見受けられました。

また、初見の問題に当たった場合でもカンに頼るのではなく、薬機法や医療法の観点・本質から見て、正しいか正しくないかをジャッジできるだけでも判別できる内容も見受けられたので、何のために薬機法や医療法があるのか、その存在意義を踏まえて学習することが大切です。

 

おわりに

 

本試験の合格率は30.7%と高くありませんが、1回で受かれなくても落ち込む必要はありません重要なのは、試験と学習期間を通じて得た法務知識をどう活かしていくかなので。

むしろ試験に落ちた場合、ちゃんと理解しなければと学習意欲が高まって、知識習熟度は確実に高まるはずです。

本記事が、YMAA認証マーク資格試験の受験を考えている皆さんの参考になれば幸いです。ご精読ありがとうございました!

 

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ABOUT US
HiraQ編集者/WEBライター/WEBデザイナー
都内の某広告代理店勤務。Web広告のライティング、編集、デザイン業務に従事。当サイト(Writehack.-ライトハックドット-)では主に、Webライターやブロガー、Webデザイナーに役立つ記事をゆるく発信。山梨出身。いて座のO型。犬より猫派。ラーメンは塩派。サッカーはプレミアリーグ派。