AirPods Pro(第二世代)以来、3年ぶりのニューモデル
Appleの新型ワイヤレスイヤホン「Apple AirPods Pro 3 」(※第三世代 以下、「Pro 3」)が、2025年9月19日、満を持して発売されました。

旧モデルの「AirPods Pro 2」(※第二世代 以下、「Pro 2」)が2022年9月23日の発売でしたから、ちょうど3年ぶりとなるニューモデルです。
価格は「3万9,800円」と、第二世代と同じ価格に据え置かれ、市場では完全に旧モデルと入れ替わる形となります。
この価格設定をどう評価し、今お使いのノイズキャンセリングイヤホンから「Pro 3 」に乗り換えるかどうかは、もちろんあなた次第です。
しかし、一つ確実に言えるのは、「Pro 3」が、音質の向上、ノイズキャンセリング性能、外音取り込みモードの改善に加え、心拍数センサーやライブ翻訳の機能実装など、あらゆる要素において旧モデルを大幅に超えてきたという事実です。
「Pro 2」の時点で既に完成の域にあった出来栄えが、そこからさらに研ぎ澄まされ、進化を遂げたという印象です。
そこで本記事では、「Pro 3 」を発売初日に購入し、1ヶ月間使ってみた筆者の所感を軸に、レビューをお届けします。
筆者はイヤホンマニアや家電レビューに特化したライターでもありませんが、AirPods Proは全機種試してきましたので、主に旧モデル(Pro 2)との比較を交えつつ、率直なインプレッションをお伝えします。

現状、このように考えている人ほど、「Pro 3 」は“買い”ではないかと思います。
本記事が、製品情報のキャッチアップの一助となれば幸いです。
もくじ
- AirPods Pro(第二世代)以来、3年ぶりのニューモデル
- まずは外見から
- 「ノイズキャンセリング性能」は前モデル比で2倍に向上
- 会話を自動で検知する「会話検知」機能
- 新搭載の「心拍数センサー」によるヘルスケア連携
- ワークアウト記録と心拍数計測の価値
- AirPods Pro 3 心拍数センサーの特長と価値
- 中低音域の再現力が向上。解像感とボーカルの力強さ
- 空間オーディオの進化が顕著。没入感あるリスニング体験
- イヤーチップのサイズ再編とパーソナルなフィット感
- イヤホン本体角度の調整と長時間使用の快適性
- イヤホン単体での最大駆動時間は約33%アップ
- 「IP57等級」で防水・防塵性能の大幅向上
- Apple Intelligenceと連携した「ライブ翻訳」
- “翻訳コンニャク”の精度ではまだないが、言語の壁を「薄く」することに成功している
- おわりに
まずは外見から

「Pro 3」の商品パッケージ、イヤホン本体、そして充電ケースの外観は、旧モデルとほとんど変わっていません。

「Pro 3」では、イヤーチップが「XXS」「XS」「S」「M」「L」の5サイズに新設計されました。
充電ケースのデザインにも、以下の変更が加えられています。
ペアリングボタンの廃止: 旧モデルにあったケース背面のペアリング用物理ボタンは不採用となりました。
LEDランプ: バッテリー残量を示すLEDランプは内部に埋め込まれ、発色が若干目立たなくなりました。
その他の仕様: 端子(USB-C)やスピーカー穴、ストラップホールに変化はありません。ケーブルは旧モデルと同様、付属されていません。
ケースのサイズと重量については、「Pro 3」のほうが旧モデルよりごくわずかに大きくなっていますが、体感ではほとんど差がわからないレベルです。

「Pro 3」のイヤホン本体で外見上、最もわかりやすい違いは、イヤーピースの裏の部分に「心拍数センサー」が追加された点です。
その他の形状やサイズ感は「Pro 2」とほぼ同じですが、「Pro 3」は全体的にわずかに丸みを帯びたデザインになっています。


見た目に劇的な変化はないものの、形状の微調整が施されたことで、耳へのフィット感が格段に向上しています。
これは、心拍数を正確に計測するために、センサー部分が耳の皮膚面にしっかりと接触する設計になったことも影響していると考えられます。
結果として、イヤホンがより広い面積で耳にフィットするようになり、外れにくくなっています。
AirPods Proのデザインに関しては、すでに洗練され尽くされた感があるため、下手に変更してチープになるくらいなら、「変わらないこと」こそが、むしろ歓迎すべきポイントでしょう。
あえて要望を挙げるとすれば、カラーバリエーションの拡充です。わたしは普段、「Apple 13インチiPad Pro」や「MacBook Air
」をメインで使用しているため、本体の色を「ミッドナイト」や「スペースグレイ」で併せられたらより素敵と感じています。
しかし、このカラーへの欲求は、好みのケースカバーを使うことで大抵満たされます。わたしは職場でも「Pro 3」を使用するため、オフィスで悪目立ちしないことを重視し、こちらのケースカバーを使用しています。
本革やレザー調素材を使ったカバーケースは、シンプルながらも高級感があり、しっとりとした上品な質感と、使い込むほどに深みを増す風合いが、所有欲を満たしてくれます。
AirPods Proは、ケース一つで使い勝手が良くなり、QOLも向上するデバイスです。
何より高価なデバイスであるため、長く快適に使うためにも、キズや落下からしっかりと保護してあげることが重要ですね。
「ノイズキャンセリング性能」は前モデル比で2倍に向上

「Pro 3」のNC(ノイズキャンキャンセリング)性能は、前モデル(Pro 2)比で最大2倍※1に向上しています。
※1:2倍のアクティブノイズキャンセリングは、AirPods Pro 2との比較によります。「世界最高のアクティブノイズキャンセリング」は、IEC 60268-24の規格に従って、販売台数の多い市販のワイヤレスインイヤーヘッドフォンと2025年7月に比較したテスト結果によります。
そのNCの効き具合は、装着した瞬間に思わず「おおっ!」と声が出たほど。
「Pro 2」と比較すると、特に低音域のノイズ低減が大幅に強化されており、地下鉄や電車のモーター音が薄っすら聞こえる程度にまで軽減されます。
一般的に、消音効果が高すぎると、NC特有の違和感や圧迫感が生じ、耳への負担が懸念されがちですが、「Pro 3 」は、自然な静寂感を得られるよう絶妙に調整されており、心地よい没入感を提供してくれます。
わたしは「Pro 2」の時点でNC性能は十分満足できるレベルだと思っていましたが、それをさらに超える改良は、競合するノイズキャンセリングイヤホンと比較しても、「Appleの技術力が一歩抜きん出ている」と唸らせる部分です。
会話を自動で検知する「会話検知」機能
「Pro 3 」には、イヤホンを装着した状態で話し始めると自動的に作動する「会話検知」機能が搭載されています。
この機能がONの場合、オーディオ音量が下がり、周囲の音を取り込んで目の前にいる相手の声が強調されます。これにより、イヤホンを着けていて、呼ばれたことに気づかなかったといった状況を防ぎ、スムーズに会話に入ることが可能です。
会話が終わると、自動的にオーディオ音量が上がり、元のリスニングモードに戻るため、操作不要でシームレスな移行を実現します。
この機能は、「設定」から、お使いのAirPods > 「聴力補助」 > 「会話感知」からオン/オフに切り替えることで使えるようになります。
新搭載の「心拍数センサー」によるヘルスケア連携
前述の通り、「Pro 3」の見た目は旧モデルと大差ありませんが、耳で心拍数を測定する「心拍数センサー」が新たに搭載されています。
これにより、「Pro 3」を装着することで、iPhoneのヘルスケアアプリやフィットネスアプリでワークアウトの計測が可能になりました。
「Pro 3 」を装着してウォーキング(通勤・通学時を含む)やジムでのトレーニング、ランニング、サイクリングなどのワークアウトを行うと、オーディオ再生のために別のAppleデバイスに接続している場合でも、iPhoneでApple製や他社製のフィットネスアプリと心拍数データを共有できます。
たとえば、「Pro 3」をApple TVに接続して番組を見ながらワークアウトをしても、iPhoneで心拍数データを受信し、フィットネスアプリやヘルスケアアプリで直接確認することが可能です。
ワークアウト記録と心拍数計測の価値
「Pro 3 」を装着してワークアウトを始めると、その間の心拍数や消費カロリー、移動経路などが記録されます。これは、Apple Watchを使用して「ワークアウト」を行ったときと同等の記録機能です。ワークアウトを終了すれば、計測も自動的に停止します。
運動時の心拍数を正確かつリアルタイムで計測することで、普段の通勤中のウォーキングが心拍数にどう影響しているか、また、どれくらいのカロリーを消費しているかを詳細に把握できます。
心拍数を正確かつリアルタイムに把握することで、「もう少しペースを上げていいな」あるいは「ペースダウンして身体を休ませないと」といった気づきが増え、モチベーションの獲得につながります。
また、音楽を聴きながらワークアウトを楽しみたいユーザーにとっては、Apple Watchの使用以外に新たな選択肢を提供したと言えるでしょう。
AirPods Pro 3 心拍数センサーの特長と価値
心拍数センサー自体は、Apple Watchに以前から備わっていた機能であり、「Pro 3」ならではの完全な新機能ではありません。そのため、Apple Watchを所有している方の中には、「Pro 3」の心拍数センサーはさほど魅力的に映らないかもしれません。
ただ、「Pro 3 」の心拍数センサーはApple Watchと同様の機能を持つものの、その特性はApple Watchと異なります。
というのも、Apple Watchが装着中、常時心拍を計測することを前提としているのに対し、「Pro 3」は、心拍計測をウォーキングを含む「ワークアウトを行なっている時」のみに限定して実行します。これは、バッテリー消費への影響を軽減するための設計です。
「Pro 3」はノイズキャンセリング(ANC)利用時で最大8時間動作しますが、心拍数センサーを使った場合は「最大6.5時間」へと短縮されます。これは、計測をワークアウト時のみに絞ることで、消費電力へのインパクトを軽減しているわけですね。イヤホンのバッテリー事情を考慮すれば、理にかなった設計と言えます。
また、わたしのように仕事中以外は腕時計を極力着けていたくない人や、アナログ腕時計を常時使いたい人の場合、「Pro 3」経由で心拍数センサーを利用できるのは、非常に利便性が高いんじゃないかなと。
中低音域の再現力が向上。解像感とボーカルの力強さ
次に音質。旧モデルからの改善が著しいものがあります。「Pro 2」の時点でも音質が良くなかったということは全くありませんでしたが、聴き比べてみると、明らかに中音域から低音域にかけての音の解像度が豊かになっています。
全体的な音の傾向は、旧モデルと同様にボーカルが際立つチューニングですが、伴奏や音場の厚みがより深く感じられるようになりました。煌びやかな演奏の中で、ボーカルがより力強く芯が立っているように耳に届きます。
たとえば、アコギーの音色やベースのラインなどが、旧モデルと比べてはるかにクリア。一つ一つの楽器が際立って立体的に聴こえてきます。
聴き慣れた曲なのに、「Pro 3 」を通して聴いてみると、「あれ、こんな音も鳴ってたのか!」と今まで気づかなかった細かな音も拾えたりして、「音の情報量が格段に増えた」のを感じますね。
低音は、わずかに深みを増しながら、輪郭がはっきりと明瞭になりました。同時に、高音域のクリアさも向上しています。これは、新しい内部構造によってハウジング内の通気が増え、その結果、音質全体の底上げと低音の迫力が増したためと考えられます。
低音の厚みという点では、個人的には「Bose QuietComfort Ultra Earbuds (第2世代)」に軍配が上がりますが、これは好みの問題ですね。
「Pro 3 」の音質全体の印象としては、旧モデルの長所を満遍なく伸ばし、解像感とボーカルの力強さを増してきたという印象でしょうか。アクティブノイズキャンセリング(ANC)が音質に与えていた影響が改善されて、全体的にさらに好ましい音になったと感じます。
また、「通話品質」に関しても顕著な改善が見られました。マイク性能が大幅に向上したことで、高精度の集音とノイズ低減が実現した結果、音声の明瞭度がさらに高まりました。
特に、ガヤガヤした屋外や交通量の多い場所でも、話者の声を正確に、クリアに拾ってくれるため、通話のしやすさが明らかに向上しているのが分かります。
空間オーディオの進化が顕著。没入感あるリスニング体験
「Pro 3 」では、「空間オーディオ」の表現力が一段と進化しています。頭の動きに合わせて音の方向を変えるヘッドトラッキングがより正確になり、音がイヤホンの中ではなく、“周囲の空間”から聞こえてくるような自然さがあります。
特にステレオ楽曲でも、音場の広がりが明確に感じられ、ボーカルや楽器の位置関係がより立体的に整理された印象。Dolby Atmos対応の曲では、ボーカルが中央にしっかり定位しながらも、コーラスやリバーブの空気感がふわっと空間に広がります。
音質そのものも改良されており、中音から低音にかけての厚みが増して、以前よりも温かみと奥行きのあるサウンドに。長時間聴いていても疲れにくいですし、没入感のあるリスニング体験が楽しめるようになりました。
小型でカジュアルなワイヤレスイヤフォンながら、ここまで本格的な音の立体感と表現力を感じられるのは、さすがのAirPods品質と言った感じ。
イヤーチップのサイズ再編とパーソナルなフィット感
前述の通り、「Pro 3 」では、イヤーピースのサイズ展開が「XXS」「XS」「S」「M」「L」の5段階に再編されました。

個人の耳穴サイズに左右されるため一概には言えませんが、わたしの場合だと、「Pro 2」のデフォルト(M)だと「ややタイト」で、Sだと「やや外れやすい」という課題がありました。
「Pro 3 」でさらに細かなサイズ調整が可能になったことで、個人の耳穴サイズに左右されるフィット感を、よりパーソナルに追求できるようになりました。
イヤーピース自体も微調整されたことで耳への負荷が明らかに軽減され、密着度と安定感が増したことにより、格段に着け心地が良くなりました。
チップ自体も再設計されており、外側はシリコンのまま、内部に新しい形状記憶フォームが組み込まれています。このフォーム素材がイヤーチップの先端部分に注入されており、耳に挿入するとゆっくりと膨らみながら形を変え、耳道にぴったりとフィットします。
この形状記憶フォームが密閉性を大幅に高め、外部の音を効果的に遮断することで、ANC(アクティブノイズキャンセリング)の性能を底上げし、周囲の音をより効果的に遮断できるという仕組みです。
イヤホン本体角度の調整と長時間使用の快適性
イヤホン本体の角度もわずかに変更され、イヤーチップがより直接的に耳道のほうを向く設計になっています。この設計上の工夫が、密着度と安定感をさらに高めている要因かと。
しっかりとした密着感を得られることは、音質とノイズキャンセリング性能の双方に直結する、極めて重要なポイントです。
また、素材や耳の相性にもよると思われますが、「Pro 2」を使用していた頃は、長時間着けっぱなしにしていると痒みが気になり、こまめに外したり拭いたりしてたんですが、「Pro 3 」に変えてからは以前ほど気にならなくなり、長時間使用でも快適に使えています。
イヤホン単体での最大駆動時間は約33%アップ

「Pro 3 」では、イヤホン単体での動作時間が大幅に長くなりました。「Pro 2」は1回の充電で、ANC(アクティブノイズキャンキャンセリング)動作時で最大6時間再生が可能でしたが、「Pro 3」では最大8時間再生となり、旧モデル比で約33%アップです。
国際線のフライトや夜行バスなど長時間の移動、長時間の学習や試験対策中などの使用時において、この大幅増量は魅力的ですよね。
一方、充電ケースを使用しつつ、ANCを有効にした場合の最大再生時間(総合)は24時間です。「Pro 2」では30時間でしたので、総合的なバッテリー駆動時間は旧モデルより短くなっています。
なお、充電ケースで5分間充電した場合の再生時間は約1時間と、これは旧モデルと変わっていません。
「IP57等級」で防水・防塵性能の大幅向上
「Pro 3 」は、旧モデルのIPX4(耐水)から、防水・防塵性能が大幅に向上しており、「IP57等級」を実現しています。
Apple公式サイトでは、「IP57に適合した、より高い耐汗耐水性能を実現すべく設計されたAirPods Pro 3は、タフなワークアウトや予測不可能な天気に対応するように作られています」と記載されています。
【参照】Apple公式サイト プレスリリース2025 年 9 月 9 日 究極のオーディオ体験をもたらすAirPods Pro 3を発表
「IP保護等級」(International Protection Code)とは、機器の防塵・防水性能を示す規格です。表記の「IP57」は、最初の数字の「5」が防塵性能を、次の数字の「7」が防水性能を示しています。
①:防塵性能(5級)
塵埃(じんあい)の侵入を完全に防止できるわけではありませんが、機器の動作に支障をきたすほどの量の粉塵が内部に侵入しないレベル。屋外の塵や砂が舞う環境でも使用が可能です。
②:防水性能(7級)
一時的に一定の圧力・時間で水中に浸しても、内部に浸水しないレベル。具体的には、水面下15cmから1mの深さに30分間沈めても影響を受けない性能を指します。
IP57製品の利用シーンとしては、以下のようなものが挙げられます。
・塵や砂が舞う環境での屋外使用
・土砂降りの雨にさらされる雨天時の使用
・誤って水たまりや浴槽に落とした際の水没耐性
「Pro 3 」は、イヤホンだけでなく、充電ケースもIP57等級の性能を備えています。
たとえば、ケースごとプールに落としてしまっても問題ない耐水性なので、水辺やアウトドア、あるいは激しいワークアウトでの使用中でも安心して使用できるとのことです。
とはいえ、継続的な水中での使用に適しているわけではなく、防塵・耐汗耐水性能も永続的に維持されるものではありません。
日常の使い方によっても、耐性が低下する可能性は当然あるので、日々のワークアウトや雨中時での「Pro 3」の使用を想定しているのであれば、あくまで自己責任です。
ちなみにApple公式サイトで、「AirPods Proのお手入れ方法」についての解説ページがあるので、一読をオススメします。
正しい使い方と定期的なお手入れを意識することで、AirPods Proを長持ちさせることができるでしょう。
Apple Intelligenceと連携した「ライブ翻訳」
さて、長尺となりましたので、さいごに「Pro 3 」の目玉機能とも称される「ライブ翻訳」にも少しだけ触れて、筆を置きます。
「Pro 3」に搭載されている「ライブ翻訳」機能は、Appleの新しいオンデバイスAI「Apple Intelligence」と翻訳アプリ、そして「Pro 3」のセンサー・マイク技術が連携して実現する機能です。
仕組みをざっくり言うと、自分が着用したAirPodsから、相手が話す内容が「自分が指定した言語」に翻訳された形で聞こえてくるというもので、対話中の相手との間で、リアルタイムでの通訳を実現する機能です。
これまでもスマートフォンアプリの画面を見せる形で通訳は可能でしたが、本機能により、AirPodsを装着した状態で、翻訳された音声を直接聞くことができるようになったというわけですね。すごっ……。

「Pro 3」でライブ翻訳機能を使うために必要な条件は、以下の3点がセットです。
・iPhoneがApple Intelligenceに対応していること(iPhone 15 Pro以降など、対応機種が限定されます)。
・iPhoneにiOS 26以降が導入されていること。
・AirPods Pro 3が最新のファームウェアに更新されていること。
ライブ翻訳は、iPhone上の「Apple Intelligence」とAirPodsが連携して動作するため、これらの条件は必須となります。
特に、Apple Intelligence対応機種であることが、従来の翻訳機能との大きな違いです。
「ライブ翻訳」機能の起動方法はいくつかあります。いくつか挙げておきますね。
Siriによる命令: Siriに「ライブ翻訳を起動して」のように命令する。
物理操作: 「Pro 3」の両方のステム(軸)をロングクリック(長押し)してライブ翻訳モードに切り替える。
アプリ操作: iPhoneで「翻訳」アプリを立ち上げ、画面右下に追加されている「ライブ」アイコンをタップする。
なおライブ翻訳を使う際には、あらかじめ翻訳元と翻訳先の言語を指定し、AIモデルをダウンロードしておく必要があります。言語モデルのファイルサイズが大きいので、ダウンロードには時間がかかる点に注意が必要です。
また、本記事執筆時点では、残念ながらライブ翻訳機能に日本語は対応していません。現状の対応言語は英語(アメリカ、イギリス)、スペイン語、ドイツ語、フランス語、ポルトガル語です。
日本語は2025年中には対応するとのことなので、楽しみに待ちましょう。
“翻訳コンニャク”の精度ではまだないが、言語の壁を「薄く」することに成功している
わたしは、某外資系企業のプレスリリースの場で、「ライブ翻訳」を介し、フランス語のトーク音声を英語で聞いてみたのですが、ライブ翻訳をオンにすると、相手のフランス語音声はほぼ消え、ワンテンポ遅れるような形で、指定した英語の翻訳音声が聞こえてきます。
翻訳のスピード感は、話者(フランス人)が一つのフレーズを話し終えたころに、翻訳言語が追いかけ始める程度。目の前の会話からそこまで大きく遅れることはなく、ステージ上のプレゼン資料がめくられるペースとも、そこまで大きなズレはないと感じました。
わたしはフランス語がからっきしなので、原文やニュアンスの正確性は判断できませんでしたが、翻訳された英語を見る限りでは、あくまで日常会話レベルといった印象を受けました。
しかしながら、相手がまったく知らない言語で話している場合でも、おおよその内容を理解することは可能だと感じました。
ライブ翻訳に関しては各メディアで、“翻訳コンニャク”といった紹介がされていたりもしますが、現時点ではそこまでの精度ではないです。
ただしイヤホンを組み合わせることで、対面・会話形式でリアルなやりとりが利用できるようになる点、従来の翻訳ツールでは不可能だった「装着しながらのリアルタイムに近いリスニング」を可能にし、言語の壁を「薄く」することに成功していると言えるでしょう。
現時点で、「Pro 3 」のライブ翻訳は日本語対応を待つ状況ですが、この機能は、外国語スピーカーの方と目の前で対峙しながら使う場合、会話のリズムがややもたつく感じを、相手がどう受けとめるかによって利便性の評価が変わる機能だと考えられます。
たとえば、異国の地でスーパーのレジの会計時にライブ翻訳を使うといったシチュエーションでは、レジの混雑や周囲の目線といった時間的・心理的なプレッシャーがかかる場面で、この機能をスムーズに使いこなすには慣れが必要だと感じました。
わたしは、プレスリリースの場でライブ翻訳をテストしてみましたが、文字起こし、言語翻訳からおおよその内容を理解する、ポイントをメモる、といった使い方であれば、十分使えるという印象を受けました。
おわりに

現在、「Pro 2」を使用中で「十分に満足してる」という人でも、前作のリリースから3年が経過し、バッテリーの持ちなど経年劣化を感じている部分はあるでしょう。
また、さらにパワフルになった「アクティブノイズキャンセリング」や、まもなく日本語対応される「ライブ翻訳」、ワークアウトの質とモチベーションを高める「心拍数センサー」といった新機能に魅力を感じたのであれば、「Pro 3」はポチっても絶対に後悔しません。
円安の為替レートは恨めしいものの、わたしは旧モデルを下取りして購入費用に充てたので、実質的な出費は2万4千円程度。この額でこれだけのアップグレードが叶うなら、余裕で“買い”だと評価します。
旧モデルから、あらゆる要素において機能が大幅に向上しているにもかかわらず、価格は据え置きの3万9,800円。競合のニューモデルの価格帯と比較しても、「Pro 3が特別高い」ということもありません。
リリースからひと月が経過し、入手困難だった状況もだいぶ落ち着いてきており、年末年始にはディスカウントも期待できます。
今年一年頑張った自分へのご褒美に「Pro 3 」、アリなのでは?






















「AirPods Pro 2で十分満足しているし、わざわざ買い替える必要はないと思っている」
「具体的に旧モデルと何が変わったのか知りたい。話はそれからだ」
「そんなに変わってなさそうだし、3万9,800円出す価値あるの?」